コミュニケーションの原則3.感情ベースの話と事実・数値ベースの話を区別する

こんにちは、またはこんばんは。

コミュ障のマサです。

 

今日はコミュニケーションの原則3.
感情ベースの話と事実・数値ベースの話を区別する
についてお伝えします。

 

 人の話は大きく感情ベースの話と事実・数値ベースの話に分けることができます。
 感情ベースの話とは、嬉しい・楽しい・悲しい・寂しい・腹が立つ・イライラするなど感情のやり取りがベースとなる話です。プライベートにおける雑談などは多くの場合感情ベースの話になることが多いと思います。例えば、「先週のあのドラマ面白かったね!」、「あの犬かわいいね」、「先週上司の~さんに腹立っちゃって」など。普通「出来事+(出来事にともなう)感情」という文章構造になります。
 それに対して事実・数値ベースの話とは、単に事実を伝えたり、あるいは事実・数値にもとづく考えを述べたりする話です。ビジネスシーンでの会話をイメージしてもらえれば分かりやすいかと思います。例えば、「今月の売り上げは前月比~で…」、「先週の打ち合わせで~と決まりました」、「明後日~さんが欠勤するから代わりに出勤できないかな?」など。

 

 そしてコミュニケーションにおいては、この話は感情ベースか事実・数値ベースなのかを区別し、それに応じた対応をすることが大切です。

例えば男女のやり取りでありがちなのが…
女性「~ということがあって~さんに腹が立ったんだよね!」
男性「気持ちはわかるけど、~さんにも一理あるんじゃないか」
…みたいなやり取り。女性が感情ベースで話しているのに、それに対して男性が事実に基づく考えやアドバイスをしてしまうパターンですね。
こういう場合は女性は共感してほしいだけで、意見は求めていないことが多いです。

あるいはビジネスシーンにおいて、
A「~という数字が出ているため、販売戦略は~でいこうと考えています」
B「それは面倒なので、~のほうがいいのではないか」
など客観的な根拠もなく面倒だからなど感情的に意見されたら困りますよね。


 一般に女性は感情ベースの話を好むのに対し、男性は事実・数値ベースの話を好む傾向があるため特に男女間ではこういった齟齬が起きやすいです。

 

 では、感情ベース、事実・数値ベースの話において、それぞれに適した対応とはどのようなものなのでしょうか。

 

 事実・数値ベースの話についてはビジネスマンにとっては慣れ親しんでいると思いますので、分かりやすいと思います。
 感情的に判断せず、事実・数値など客観的根拠を示して考えを述べればいいし、話を聴く際は客観的根拠があるのか確認しながら話を聴けばOKです。ただし、原則1.「相手の話を聴いていることを伝える」ことは忘れずに!

 

 次に感情ベースの会話においては、次の2点を意識してください。
(1)「出来事+感情」の形で感情のやり取りをする
 単に事実を述べるだけでなく、自分の感情も伝えるようにしましょう。
 (例) ×「昨日の~の試合は~が勝った」
       〇「昨日の~の試合は~が勝って嬉しかったんだよね!」
 また、相手の話を聴くときも単に出来事を聴くのではなく、出来事に伴う感情を引き出すような聴き方をするとgoodです。
 (例2)×「昨日の休みは何してたの?」
     〇「昨日の休みはなんか楽しいこととかあった?」
(2)共感を示す
 共感することではなく、共感を示すという点が重要です。いくら共感していても共感していることが相手に伝わっていないのでは何の意味もありません。これは原則1.「相手の話を聴いていることを伝える」と同様です。
 では、共感を示すにはどうすればよいか。共感を示すには相手の話に対して「相手が話した出来事+そのとき抱いた(であろう)感情」を話します。分かりにくいと思いますので例を上げましょう。
(例)
A「この前好きだったアイドルの~ちゃんが引退宣言しちゃって…」
B「~ちゃん辞めちゃうんだ…。~ちゃん好きだったもんね…。好きな子がテレビで見れなくなるのは哀しいよね…」

 このように相手が述べた出来事を反復(オウム返し)し、そのとき相手が抱いた(or抱いている)感情を伝えることで、あいては「自分の気持ちを分かってくれている」「共感してくれている」と感じます。また重要なのは、ここで相手がどのような感情を抱いたのかを質問しないことです。質問とは分からないからするものなので、質問する→相手の気持ちが分かってない→共感されてない、となります。
 こういうことを言うと、「人の気持ちなんて目に見えないし、分かるわけがない」という意見が出てくるでしょう。それは確かにその通りです。人の感情は複雑なものですし、他人のそれを100%理解するなど到底できないでしょう。しかし、相手の感情が「喜怒哀楽」のどれに分類できそうか、ぐらいなら分かりそうではないですか?
 上の例で言えば好きなアイドルが引退して「喜んだり、楽しかったり」は一般的にしないですよね。普通は「哀しい」、人によっては辞めることに対する「怒り」となるでしょう。そして、「哀しい」か「怒り」のどちらかは相手の表情や声のトーンなどから普通は判断できるものです。
 相手の感情を判断する際のポイントは、相手の感情や声のトーンを参考にしつつ、一般に多くの人ならこういう感情を抱くだろうという感情を述べることです。また、これは別に外れても構いません。外れれば共感を示すことには失敗しますが、そこからその人固有の考え方・感情の抱き方がわかり、関係が深まるにつれ「一般的に多くの人なら~」が「この人なら~」にシフトしていくことができますから。
まずはあまり親しくない人には「一般的に多くの人が抱きそうな感情」を、親しい間柄なら「この人ならこういう感情を抱くだろう」ということを述べれば大丈夫です。

話が長くなったので、共感を示す際のポイントをまとめましょう
・「相手が述べた出来事+そのとき抱いたであろう感情」の形で返す
・どんな感情を抱いたかは質問しない
・相手の表情や声のトーンも参考にする
・まずは一般的な人が抱くだろう感情から。親しくなったらその人なら抱くだろう感情にシフトする。

 

以上!今回は長くなったので、すべて一度に実践しようとしなくても大丈夫です。
1つずつ、少しずつ身に着けてみてくださいね。