コミュニケーション上達の第一歩~まずは話の聴き方から鍛える~

こんにちは、またはこんばんは。
コミュ障のマサです。

 

今日はコミュニケーションが苦手だという方が、コミュニケーションを鍛える上でまずここから始めてほしいということをお伝えします。

それは、話の聴き方から鍛えることです。

なぜかというと、人は基本的に聴くよりも話すほうが好きなため、話をうまく聴けるようになれば人に好かれることが増え、人間関係が向上しやすいからです。

こういうことを言うと、「いやいや私は話すより聴くほうが好きだよ」「私も口下手だし…聴くほうが好きかな」といった声が必ず挙がります。
ですが、それもほとんどの場合自分が聴きたいことを聴くのが好きなだけです。

もし今これを読まれているあなたが話すより聴くほうが好きというのであれば、1つ質問をさせてください。

「あなたは、見ず知らずの酔っぱらいのおじさんの仕事の愚痴話に1時間真剣に耳を傾けることができますか?」

…もし、この質問にYesと答えられるなら、あなたは本当に話すより聴くのが好きな方なのだと思います。
ですが、もし答えがNoならそれはあなたが聴く話の内容や、話し手を選んでいるということです。
誰でも面白い話や興味のある話、あるいは自分が好きな人の話なら長時間楽しく聴くことができるでしょう。ですが、興味のない人の興味のない話を長時間聞くことは多くの人にとって苦痛でしかありません。話すより聴くほうが好きという人でなくても、子供のころ校長先生の長い話を最初から最後まで真剣に聞くことができたかを思い出してもらえれば、このことが実感できるのではないでしょうか。

ところで、皆さんは自分が普段「面白い話・興味深い話」をできているという自信があるでしょうか?
おそらく、多くの人は「自信がない」と答えると思います。こういうブログを見ている方ならなおさらでしょう。かくいう私も自信はないです。
しかし、これはチャンスでもあるのです。
多くの人は自分の話の内容にそこまで自信がないものですし、また多くの人は興味のない話を長時間聴くのは苦手です。
だからこそ、面白くもない話に真剣に耳を傾けてくれる人は好かれるのです

さて、ここまでで話の聴き方を鍛える重要性についてはある程度理解していただけたかと思います。では、話の聴き方を鍛えるといっても具体的にどうすればいいのでしょうか?
ここでは3つのポイントにまとめて紹介しましょう。

話の聴き方①:「オウム返し」と「言い換え」で話を聴いていることを伝える
 
話を聴いていることを伝えることの重要性は、コミュニケーションの原則1:相手の話を聴いていることを伝えるの記事で述べた通りです。

masa-commusyou.hatenablog.com

 ここでは、その具体的手段として「オウム返し」と「言い換え」の2つを挙げましょう。
 オウム返しとは言葉の通り、相手の話の内容をそのまま繰り返すことです。

Aさん「私お酒の中でもビールが好きなんですよ~」

Bさん「ビールが好きなんですね~」

という具合です。

 一方、言い換えはそのままの意味で、相手の話を別の言葉で言い換えることです。
Aさん「私夏より冬のほうが好きなんです。熱いの苦手で…」
Bさん「(つまり)寒いほうが好きなんですね」
 話を聴いていることを伝える手段は他にもありますが、一気に色々マスターしようとすると大変ですので、まずは「オウム返し」と「言い換え」の2つから始めてみましょう。

話の聴き方②:相手のYes/Noのサインに注目する
 ポイントの2つ目は相手の発するYesまたはNoのサインに注目することです。
Yesのサインとは言語情報だと「はい」「そうです」「そうなんです」という言葉。非言語情報だと笑顔やうなずきなどです。
逆にNoのサインは言語情報だと「でも」「しかし」「そうじゃなくて」など。非言語情報だと俯いたり、目線が合わなかったりなどです。
基本的に相手が気持ちよく話せていればYesのサインが多くなるものです。
そして、上で挙げたオウム返しと言い換えは相手のYesのサインを導く手段でもあります。オウム返しも言い換えも、相手の話を繰り返しているという点では同じです。
ですので、「でも」「しかし」といった逆接の意味の言葉は出てきにくく、「そうなんです」といったYesの言葉が自然と多くなるわけです。

話の聴き方③:共感を示す
 
ポイントの3つ目は共感を示すことです。共感するではなく共感を「示す」という点がポイントです。いくら共感していてもそれが相手に伝わっていないのでは相手との関係性は向上しないのは分かるかと思います。これは原則1:相手の話を聴いていることを伝えると同様のことです。では、どうやって共感を示せばよいのでしょうか?
 共感を示すには、相手の話した出来事をオウム返しし、それに続けて相手がそのとき抱いた(抱いている)であろう感情を伝えます。
例えば、
A「昨日、応援している~が試合で勝ったんだよ!」
B「~が勝ったんだ!それは嬉しいね!」
という具合に、「~が勝ったんだ」と相手の述べた出来事をオウム返しし、それに伴った(であろう)感情を「嬉しいね!」と述べるわけです。
ここで重要なのは、相手がどんな感情を抱いたかを質問しないことです。
質問は分からないからするものですから、質問してしまうと相手の気持ちが分かってない→共感されていないということが伝わってしまいます。
実際、上のBさんの返答が「~が勝ったんだ。嬉しかったですか?」だったなら共感されているとは感じにくいでしょう。
とはいえ、一方で相手の気持ちは目に見えるものではないですから、「相手の気持ちなんて分かるはずないじゃないか」という意見もあるでしょう。それは確かにその通りです。私だって相手の気持ちなんてそうそう分かるものではありません。
ですが、上の例で言えば応援している人(チーム)が試合で勝ったら、一般的に人は嬉しかったり喜んだりするだろうということは、なんとなく想像がつきませんか?(もちろん例外はあり得ますが)
また、相手が「嬉しかった」と言葉で述べていなくても、表情などの非言語情報で相手が「喜怒哀楽」の「喜・楽」か「怒」か「哀」のどれを抱いているかぐらいは区別が付きそうではないですか?
共感を示す際のポイントは、相手の表情を参考にしつつ、一般的に多くの人が抱きそうな感情を述べることです。もちろん、これは外れることもあります。でも外れた場合はその人固有の感情の抱き方が分かってくるという収穫があります。関係が深まるにつれて「一般的に多くの人ならこういう感情を抱くだろう」から「この人ならこういう感情を抱くだろう」にシフトすることができるのです。
まずはあまり親しくない人には「一般的に多くの人が抱きそうな感情」を述べることから始め、親しい間柄になるにつれ「この人ならこういう感情を抱くだろう」ということを述べれば大丈夫です。
 ところで、相手が抱いているであろう感情を述べ、外した場合はどうフォローすればいいのでしょうか。その場合は、相手が述べたことをオウム返しすればOKです。
例えば、
A「昨日、応援してた~が試合で勝ったんだよ」
B「~が勝ったんだ!それは嬉しいね!」
A「うーん、でも試合の内容がよくなかったんだよね…」
B「試合の中身はよくなかったんだ…」(オウム返し)
という具合です。

以上、まとめると
・まずは話の聴き方から鍛える
・話の聴き方のポイント3つ
 ①「オウム返し」と「言い換え」で話を聴いていることを伝える
 ②相手のYes/Noのサインに注目する
 ③共感を示す
  ・
一般的な感情→その人独自の感情
  ・外してNoが返ってきたらオウム返し

です。

聴き方が上達してくると「自分は口下手」という人でも30分40分と話してくれたりするので、なかなか楽しいですよ!