コミュニケーションの原則1. 相手の話を聴いていることを伝える

(2022.12.1 記事タイトル、本文を一部修正しました)


こんにちは。コミュ障のマサです。

 

これからコミュニケーションにおいて押さえておくべき原則について、順に紹介してきます。

 

まず始めとなる原則1は、

相手の話を聴いていることを伝える

です。

 

具体例としてこういう場面を想像してみてください。
あなたが人前でスピーチをしているとします。
会社のオフィスや学校の教室などで、聴衆はイスに座って話を聞いているとしましょう。
あなたが聴衆を見渡してみると、机に突っ伏している人や、窓の外を眺めている人がいます。
一方であなたのほうを向いて、うんうんと頷きながら話を聞いている人もいます。
さて、あなたはどちらの人が自分の話を聞いてくれていると思えるでしょうか?

 

…さて、答えは確認するまでもないと思いますがその前に1つ前提となる話をしておきましょう。
当り前の話ですが、人の話というのは基本的に耳で聞く、すなわち五感のうちの「聴覚」で聞くわけです。
であれば、上の例の机に突っ伏している人なども話をちゃんと聞いてくれていなかったとは限りません。もしかしたら話に集中したいがためにあえて顔を伏せ、視界を遮って耳から入ってくる情報に注意を研ぎ澄ませていた可能性もあります。
…ですが、上の例を見てあなたは机に突っ伏している人が自分の話を聞いてくれているとはきっと感じなかったと思います。

 

このことから学べるのは、単に耳で話を聞いているだけでは話し手は話を聞いてくれているとは感じないということです。
つまり、人とのコミュニケーションにおいては相手の話を聴いていることを相手に「伝える」ことが必要になってきます。
当り前ですが、自分の話に耳を傾けてくれない(正確には耳を傾けてくれていると感じない)人に対して人は好感を持ちにくいものです。

 

では、どうすればあなたの話を聴いていますよと相手に伝えることができるのでしょうか?
その代表的な手段をいくつか挙げてみましょう。

(1)うなずき
 これは上記の例でもありましたね。自分の話に対してうんうんと頷きを返してくれると人は自分の話を聴いていると感じられるものです。

(2)相手のほうを体ごと向く
 上の例で窓の外を眺めていた人のように、そっぽを向かれていたら仮に話を聞いていたとしても話し手は聴いてくれているとは感じにくいものです。 
 また、顔や目線だけでなく、体全体を相手のほうに向けるのがポイントです。

(3)オウム返し
 オウム返しとはその名の通り、相手の言葉をオウム返しのように繰り返すことです。バックトラックと言われたりもします。
 多くのコミュニケーション本などでオウム返しが大事だと言われるのは、オウム返しが相手の話を聞いていないとできないから=できると自分の話を聴いてくれていると話し手は分かるからです。

(4)言い換え
 相手の話の内容を言い換えることです。相手の話を言い換えることも相手の話を聞いていないとできないことですから、言い換えることで話を聞いていることが相手に伝わります。言い換えなければ(3)オウム返しになりますね。

 

…他にも相手の話を聴いていることを伝える手段はありますが、今日はこのくらいにしておきましょう。あまり色々詰め込んでも実践するのが難しくなるので、まずは上に挙げたものから日々の生活の中で実践してみてください。
また、実践する際はぜひ積極的に相手の話を聴いていることを伝えることを意識してください。話を聴くことは決して「受動的」ではなく「能動的」なものです。このことは意識していないとつい忘れてしまいがちですので、よほど話の聞き方に自信がある方でないなら積極的に伝えるぐらいでちょうどいいです。自分の話に積極的に耳を傾けてくれる人を、人はなかなか嫌いにはなれないものですからね。

 

 

…ちなみに余談ですが、よく「聞く」と「聴く」という漢字を対比して人の話を聞くときは単に耳で「聞く」のではなく耳と目と心で「聴く」のが大事だと言われるのは、要するに「相手の話を聞いていることを目線なども含めて相手に伝えることが大切」という意味・・・なんだと思います。たぶん(笑)

いちおう「聴く」という漢字のほうが相手の話を傾聴している感が出るので、原則1の内容でも「聴く」という漢字を使っていますが文章内ではその限りではありません。特に深い意味はないので気にしないでくださいね。